ピロリ菌除菌のメリットとデメリット:胃の健康を考える

私は胃潰瘍を期にピロリ菌の除菌をしましたが、実はピロリ菌除菌にはデメリットもあります。
そのため、私としては全ての人にピロリ菌の検査・除菌をおすすめすることはできません。

今回はピロリ菌除菌のメリットとデメリットについて私なりにまとめてみました。
ピロリ菌の検査や除菌を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

ピロリ菌除菌のメリット

ピロリ菌を除菌するメリットとしては、以下のようなものがあります。

  • 胃潰瘍・胃がんの予防になる
  • 下痢・腹痛になりにくくなる

胃潰瘍・胃がんの予防になる

特にがん予防になるというメリットは大きいので、このためにピロリ菌を除菌するという方が多いのではないかと思います。
ピロリ菌に感染していれば必ず胃がんになるというわけではありませんが、胃がん患者は全員ピロリ菌感染者です。

がん予防のためにピロリ菌を除菌する場合には、なるべく年齢が若い20~30代のうちに除菌するのがおすすめです。
50~60代などの高齢になってしまうと、ピロリ菌に感染していた期間が非常に長く胃粘膜が大きなダメージを受けている可能性があります。
こうなってしまうとピロリ菌を除菌したとしても胃の状態は元通りにはならず、胃がんのリスクも思ったほどは下がりません。
(それでも除菌しないよりはマシだとは思いますが…。)

また、私の発症した胃潰瘍もピロリ菌感染が原因となることが多いです。
十二指腸潰瘍の9割、胃潰瘍の7割はピロリ菌が原因であると言われています。
そのため、ピロリ菌を除菌することでこれらの病気の発症リスクも下げることができます。

下痢・腹痛になりにくくなる

ピロリ菌に感染していると胃酸の分泌が抑えられるため消化不良が起こりやすくなり、下痢や腹痛の症状が出やすくなります。
昔から食後に腹痛になりやすいという人は、もしかするとピロリ菌に感染しているのかもしれません。

ピロリ菌感染による下痢・腹痛体質は、除菌を行うことで改善する可能性があります。
悩んでいる人はまずは病院でピロリ菌検査を受けてみましょう。

ピロリ菌除菌のデメリット

ピロリ菌を除菌するデメリットとしては、以下のようなものがあります。

  • 逆流性食道炎のリスクが上がる
  • 胃もたれしやすくなる

逆流性食道炎のリスクが上がる

ピロリ菌除菌のメリット』でも書いたように、ピロリ菌に感染していると胃酸の分泌量は減少します。
しかし、感染している人にとってはそれが普通の状態になってしまっているので、ピロリ菌を除菌することで胃酸の分泌量がとても増えたように感じられます。
そして、人によっては増えた胃酸が食道に上がってくる、いわゆる逆流性食道炎を発症することがあるそうです。

ただ、ピロリ菌除菌後の逆流性食道炎の発症率は約10%であり、仮に発症したとしても一時的なものや軽症であることが多いと言われています。
もし逆流性食道炎が酷い場合は胃薬を処方してもらうこともできますので、医師に相談してみてください。

胃もたれしやすくなる

逆流性食道炎まで発展することはなくても、ピロリ菌除菌後に胃もたれや軽い吐き気などの症状に悩まされることは多いようです。

実は私、いままで胃もたれってなったことがなかったんですよね…。
それなのに、ピロリ菌除菌をしてからは脂っこいものを食べた際に胃がムカムカするようなことが増えたので、これが胃もたれなのかなぁと思っています。

下痢や腹痛の代わりに胃もたれするようになった感じですね。
下痢の場合は肛門の皮膚が荒れて痔などのリスクもあるので、胃もたれの方がまだマシと言えるかもしれません。

除菌するかどうかは今後の人生を考えて慎重に!

デメリットを知りつつも、私は除菌することを選びました。
やはり、胃がんは怖いですし、もう胃潰瘍にもなりたくないですからね…。

私のように若いうちから下痢・腹痛・胃炎・胃潰瘍などの症状に苦しんでいる方は、その後の人生も長いので、早い内にピロリ菌の検査・除菌を検討した方が良いと思います。

また、将来的に子どもを生む予定のある方も、一度ピロリ菌の検査をしておくことをおすすめします。
ピロリ菌の感染ルートとしては、昔は井戸水などの生水摂取による感染が多かったですが、上下水道の整備された現在では家族間の経口感染が最も多いです。

逆に、個人的には除菌しなくても良いかなと思うのは高齢者の方ですね。
除菌による恩恵が少ないですし、除菌して胃もたれや逆流性食道炎などで苦しむ方が辛いような気がします。
ただでさえ高齢者は逆流性食道炎のリスクが高いので、ピロリ菌の除菌により追い打ちをかけてしまうことにもなりかねません。

ただ、高齢者の方がピロリ菌検査を受けるのは良いと思います。
ピロリ菌に感染している=胃がんのリスクが高いということなので、定期的にがん検診を受けるようにすれば万一の際に早期発見が可能です。
お子さんがいるのであれば、お子さんにもピロリ菌感染のリスクがあることを教えてあげられます。

いずれにせよピロリ菌検査を受けることは誰にでもおすすめできるので、少しでも気になった人はやっておいた方が良いです!

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